6月14日(日)午後、東京都の目黒区民センターにて、医療過誤原告の会・関東地区集会が開催されました。弁護士の神谷恵子氏に講演して頂いたほか、参加者同士の近況報告や情報交換、交流などが行われました。
参加して頂いた皆様ありがとうございました。
6月14日(日)午後、東京都の目黒区民センターにて、医療過誤原告の会・関東地区集会が開催されました。弁護士の神谷恵子氏に講演して頂いたほか、参加者同士の近況報告や情報交換、交流などが行われました。
参加して頂いた皆様ありがとうございました。
~真実を語り合える環境作りに向けて~
日時:2009年6月27日(土) 午後13:30 ~ 16:45
場所:エル大阪(大阪府立労働センター)6階大会議室
(京阪電車または地下鉄谷町線「天満橋駅」下車、西へ徒歩約5分。℡06-6942-0001)
患者として、または医療者として、医療事故の当事者になる可能性は誰にでもあります。しかし、医療裁判が大きく報道されるたびに、そこに様々な課題があることはうかがい知れても、被害に遭い、取り返しのつかない障害が残ってしまった患者や、命を落とした人の遺族の経験や思いを直接聞き、そこから学ぶ機会や仕組みはほとんどありません。
一方で、現状の医療事故後の対応や解決方法についても、そのような被害者の思いや関わった医療者の思いを超えた様々な提案が出され、混乱してしまっている感があります。被害者の声をよく聞けば、医療事故を裁判で解決をすることを最初から望んでいた人はほとんどいません。これまでの日本では、事故後の不誠実な対応によって、「泣き寝入りか、裁判か」というところまで追い込まれた被害者が、それでも、「真実を知りたい、真実を証明したい」と覚悟を決めて提起した裁判が少なくないのです。また、被害者の多くは、「まず逃げないで事故の事実を受け止め、真実の情報を共有する努力をし原因を分析し、再発防止対策をとることを一緒に考えるシステムを作り、それが実行されていく」という過程で慰められ、心の整理や納得ができていくといいます。そしてこの思いは当事者になってしまった多くの医療者を慰めることになるともいいます。
このような被害者の願いを反映できる環境作りについて考えるシンポジウムです。
<第Ⅰ部被害の実情を知る当事者からの発言(約30分)>
~私たちはなぜ提訴したのか、しなかったのか~
○山中裕子さん○篠原聖二さん○北田淳子さん○高崎晋輔さん
<第Ⅱ部現場の実情を知る有識者による講演(約80分)>
○岡本左和子さん(元ジョンズ・ホプキンス病院(米国)ペイシェント・アドボケイト)
○石川寛俊さん(弁護士、関西学院大法科大学院講師、「医療と裁判」(岩波書店)著者)
○加部一彦さん(医師、愛育病院新生児科部長、多くの医療裁判の医学鑑定に関わる)
○稲葉一人さん(元判事、中京大学大学院教授、医療を含む紛争解決ADRの専門家)
<第Ⅲ部質疑応答とパネルディスカッション(約70分)>
第Ⅱ部で講演をされた4名の他に、医療被害者遺族で、新葛飾病院(東京)の院内相談
員として患者支援活動をする豊田郁子さんをパネラーに加え、会場の参加者の皆さんと共に質疑応答や意見交換をしながら議論を深めていきます。
(コーディネーター:勝村久司)
●予約不要で、どなた様でもご自由にご参加頂けます。(会場定員200名)
受付:PM13時~、参加費:1000円(資料代込)、お問い合わせは下記まで
主催:「医療情報の公開・開示を求める市民の会」
(URL) http://homepage1.nifty.com/hkr/simin/ (tel) 090-7485-2591
共催:「患者の視点で医療安全を考える連絡協議会」
共済:「架け橋~ 患者・家族との信頼関係をつなぐ対話研究会」
日 時 6月14日(日)13:30~16:30
場 所 目黒区民勤労福祉会館第2洋室
住 所 目黒区目黒2ー4ー36 JR目黒駅徒歩10分
内 容 ①会員交流(裁判報告)、困っている事など
②お話し 神谷恵子弁護士
資料代 会員無料、会員外500円
参加できる方は事務局まで連絡を 090-6016-8423
テーマ 「医療安全の10年成果と課題を考える」
講 師 出河 雅彦氏(朝日新聞編集委員)
日 時 6月13日(土)13:30~16:45
場 所 全水道会館 文京区本郷1-4-1
JR水道橋 東口徒歩2分
参加費 無料 連絡先 永井さん047-380-9806
● 第8弾を次のとおり,新宿西口で行います。
医療事故調推進キャンペーン チラシ配布・署名活動 第8弾
日時 : 2009年6月19日(金) 18:00~19:00
場所 : JR・小田急線 新宿駅西口出口 付近
よろしくお願い申し上げます。
〔東京〕 巣鴨駅・宣伝行動(チラシ配布・署名)に
参加を呼びかけます。
日 時 2009年5月24日(日)15時~16時
場 所 JR巣鴨駅 地蔵通り方面改札口出口付近
連絡先 宮脇(090-6016-8423)
終了後、交流会を予定しています。
〔名古屋〕・宣伝行動(チラシ配布・署名)、参加呼びかけます
日 時 2009年5月30日(土)11時~12時
場 所 名古屋駅前 名鉄百貨店ナナちゃん人形周辺
連絡先 宮脇(090-6016-8423)
参加予定 東京他から、5名参加予定
及び、中部地区の皆さん(清水さん、他)
宣伝行動終了後、
医療事故情報センター 総会記念シンポジウムに参加しましょう
テーマ 「院内メディエーターのあり方を考える」
時 間 午後1時30分~4時30分
場 所 愛知県産業貿易館 西館9館 第1会議室
交 通 桜通線「丸の内」4番出口より徒歩10分
ぜひ傍聴に来てください。よろしくお願いします。 (川幡)
日時: 6月11日 午後2時~
場所: 東京地方裁判所 611号法廷
内容: 執刀医の証人尋問
多くの皆様の参加を、お願いいたします。
国会議員シンポジウム 医療版事故調
~国会での十分な審議と早期設立を求めて~【日時】 2009年5月12日(火) 18時~20時30分
(*開場 17時45分)
【場所】 星陵会館ホール 東京都千代田区永田町2-16-2
(東京メトロ永田町駅より徒歩3分 国会議事堂前,溜池山王駅下車徒歩5分)http://www.seiryokai.org/kaikan.html
【参加費】 無料
厚労省が昨年6月「医療安全調査委員会設置法案(仮称)大綱案」を公表し,民主党も「医療に係る情報の提供、相談支援及び紛争の適正な解決の促進並びに医療事故等の再発防止のための医療法等の一部を改正する法律(仮称)案骨子試案」及び「医療事故等による死亡等(高度障害等を含む)の原因究明制度(案)」を発表しました。しかし、その後、国会で医療版事故調査委員会(医療版事故調)の創設に向けた審議は行われていません。
医療事故再発防止、発生予防は早急に実現すべき国民的課題です。国会での審議、医療版事故調の早期設立が実現するよう、本シンポジウムでは、各党から国会議員の方々に参加いただき議論の緒を切っていただきます。
ご関心のある方はもちろん、本問題についてまだご存知ない方も、是非ご参加下さい。
<内 容>
1.来賓あいさつ 厚生労働副大臣 大村 秀章 氏
2. シンポジウム
(シンポジスト)
自由民主党参議院議員 古川 俊治 氏
公明党衆議院議員 福島 豊 氏
民主党参議院議員 足立 信也 氏
日本共産党参議院議員 小池 晃 氏
社会民主党衆議院議員 阿部 知子 氏
国民新党参議院議員 自見 庄三郎 氏
(コーディネーター)
読売新聞東京本社編集局次長 五阿弥 宏安 氏
国際医療福祉大学大学院教授 大熊 由紀子 氏
主催:
患者の視点で医療安全を考える連絡協議会 医療版事故調推進フォーラム
連絡先:
mail: kan-iren-info@yahoogroups.jp FAX: 047-380-9806
第6弾を、4月26日に行います。再び有楽町、今度は有楽町マリオン前で行います。
☆ 場所が分からない場合は、090-1052-6342(木下)までお電話下さい。
☆ 場所が分からない場合は、090-1052-6342(木下)までお電話下さい。
ドラクエが医療を崩壊させた(NATROMの日記)
日本の医療が危機に瀕している原因は複数あるが、その一つに医療訴訟の増加が挙げられる。医療者に過失があって訴えられるのは仕方がないが、過失がなくとも結果が悪ければ訴えられることもあるのだ。医療訴訟の背景には、医療の不確実性に対する理解不足があるように思える。「過失がなければ問題なく治って当然」、言い換えれば、「結果が悪かったのであれば、なんらかの過失があったに違いない」という訳だ。医療者から十分な説明を行っても、こうした思い込みのある患者さん/ご家族に十分納得していただくことは難しい。
昔から、というか昔のほうが、「結果が悪かった」医療行為はあったし、患者さん/ご家族への説明も、昔と比較すれば現在の方がずっと丁寧に行われている。にも関わらず医療訴訟が増加してきたことには、何らかの説明が必要だ。ここ何十年かの間の日本に、医療の不確実性に対する理解不足をもたらす何かがあったのだ。ドラゴンクエストがその一つであるという仮説を提示したい。より正確には、ドラクエにおける、死亡したキャラクターの蘇生のシステムが医療の不確実性に対する理解不足を、ひいては日本の医療崩壊をもたらしたという仮説である。
いまさら説明する必要もないと思うが、ドラクエはロールプレイングゲームである。ドラゴンクエスト2以降はパーティ制(複数のキャラクターが戦闘に参加)を採用しており、キャラクターの誰かが死亡した場合、何らかの手段で蘇生させる必要がある。レベルが進むと蘇生のための呪文を覚え、あるいはアイテムでも蘇生できるが、序盤は教会に行ってお金を払い、「いきかえらせる」ことになる。お金さえ払えば、失敗することなく、確実に蘇生する。プレイヤーは専門家のいる施設へ行き、正当な対価を支払いさえすれば、確実な結果が得られることに慣れてしまう。これがいけない。
上記ブログでは、医療の不確実性が理解できない「ゲーム脳」が患者に広がっているため、医療訴訟が増えて医療崩壊が起きていると書いています。ふざけているのでしょうが、プロフィールによれば書き手は医者らしく、患者をバカにしているように感じられ残念です。
「医療にリスク(不確実性)が存在する」などというのは、当たり前のことです。医療訴訟は、医療のリスクが理解できない患者・遺族が起こしているのではありません。「治療したのだから、確実に治らないのはおかしい!」と言って訴訟しようにも、まず弁護士が見つからないし、裁判所で相手にされません。
では、なぜ医療訴訟は起こるのか?医療行為の結果、予期しないかたちで大切な家族を失った遺族は、当然ながら、なぜそのような不幸が起こったのか、原因を知りたいと強く思います。にもかかわらず、十分な説明を行わず不誠実な対応でごまかそうとする医療者が、残念なことに存在するため、不信感につながり訴訟にまで発展するのです。以下のような例が、その典型です。
「医者が任せておけと言うので、安心して治療を任せたものの、様子がおかしい。気がついた時には手遅れで、大事な家族は亡くなってしまった。なぜこんなことになったのか医者に理由を尋ねても、「分からないが、治療には問題はない(過失はない)」と繰り返すだけだ。」
医療行為の結果予期せず家族を失って、上記のように「分からない」で納得できる人はいるのでしょうか?理由が分からないのであれば、もちろん治療に問題が無かったのかどうかも分かりません。原因調査を尽くした上で、本当に分からないこともあるでしょうが、実際大した調査もされず放置されるケースも存在します。
上記のようなケースに加え、医師からの説明が、素人から見ても矛盾やおかしな点が含まれていたり不十分なために、不信感を抱くケースもあります。家族の死の理由が、分からなかったり不自然であるというのは、遺族にとって耐えられないことです。このような場合、ほかに手段がないため、訴訟をしてでも、少しでも手掛かりを得ようとするのは、遺族にとって自然な流れです。
訴訟の金銭的、精神的コストはとても大きく、気軽に出来るものではありません。遺族が訴訟を提起するとういうことは、医療側に対して、相当根深い不信感があるということです。
医療者には、患者や遺族が理解しないのが問題だと開き直る前に、患者や遺族への説明が、本当に十分なされているのか、コミュニケーションの方法に問題はないのか、納得や信頼は得るにはどうすれば良いのかを考えることが、プロフェッショナルの態度として求められているのではないでしょうか。
(補足しておくと、上記の「説明」とは治療前のインフォームドコンセントのことではありません。医療行為により予期しない結果が生じた場合の説明のことです。)
会員 前田経一
※4/23 タイトルを変更しました。