原告の会・関西地区集会を下記の通り開催いたしました。
日時 2013年7月6日(土)10:00~12:00
場所 エル大阪本館6F研修室4(℡ 06-6942-0001)
大阪市中央区北浜東3-14地(図参照)
地下鉄・「天満橋」から西へ300m
内容
1、事故調等について情勢報告
2、医療事故対応相談・裁判を闘う上でのアドバイス等
3、会員交流
参加は20名で、新しい被害者の方が多く、
お互いの被害と闘いの状況を話しあいました。
原告の会・関西地区集会を下記の通り開催いたしました。
日時 2013年7月6日(土)10:00~12:00
場所 エル大阪本館6F研修室4(℡ 06-6942-0001)
大阪市中央区北浜東3-14地(図参照)
地下鉄・「天満橋」から西へ300m
内容
1、事故調等について情勢報告
2、医療事故対応相談・裁判を闘う上でのアドバイス等
3、会員交流
参加は20名で、新しい被害者の方が多く、
お互いの被害と闘いの状況を話しあいました。
医療事故調査制度検討部会まとめにあたって
医療事故調査制度検討部会のが、5月29日に開催された第13回部会で「医療事故の原因究明と再発防止を図り、医療の安全と質の向上を図る」基本的なあり方がまとまり、秋の臨時国会に医療法改定にあわせて制度化が提案されることになりました。
私たち、医療被害者が強く望んでいた、「医療事故から学ぶ」公的な仕組みづくりへ、ようやく「一歩前進」です。 ご尽力いただいた関係者の皆様に、心から敬意を表します。
今回まとめの中で最も大事な点は、「医療事故被害者から事故調査を要請できるようになる」点です。 これまでは、患者家族が突然肉親の死亡に遭遇し、医療事故と疑っても、医療機関が事故と認めないケースが多く、被害者はやむを得ず自ら事故原因を調べるしか術がありませんでした。しかし、医療の専門家ではない被害者家族が、外部から事故原因を調査するのは余りにも困難で、多くの被害者は泣き寝入りでした。 事故原因を明らかに出来て裁判に持ち込めるのは、残念ながら協力者に恵まれたほんの一部の被害者家族だけでした。 このことが、未だに医療事故死の実態を国として把握することが出来ず、的確な対策がとれないまま推移し、同様の被害が繰り返され、国民全体にとって不幸な状況が続いてきた要因だと思います。 そして医療界で働く人々にとっても、医療事故の現状は、働き甲斐や誇りを台無しにする結果にもなりました。
今後、厚労省で医療事故調査に係るガイドラインを策定する実務的な検討が開始されます。
今回のまとめに沿って、医療事故の実態把握と国民が信頼できる調査にしていくには、まだ、いくつかの心配な点があります。
一つ目は、被害の実態把握が抑制される事が危惧される点です。
厚労省から遺族負担のあり方として、被害者からの調査要請に負担金を課す考え方が提案されました。
医療過誤原告の会に寄せられている相談では、患者が突然死亡した場合に、医療機関が事故と認めず、「合併症、医療に危険は伴う、想定されたリスク、原因不明、全力は尽くした等々」説明され、早々に話を打ち切られてしまうケースが少なくありません。 事前にリスクについての話は全くなく、事故が起きてからそのような説明だけで、はたしてどれだけの遺族が納得できるでしょうか。もちろん院内事故調査の説明もありません。
今回ようやく、医療被害者が第三者機関に事故調査の申し出をする道が開かれる事になります。
医療事故の実態を把握することが、再発防止に不可欠で、これまで医療機関が認めていなかったために把握できなかった事故が、被害者からの申し出で全貌把握が可能となります。これは、この制度の根幹にかかわることです。 厚労省の説明では、低所得者に減免措置を講じて必要な申請が妨げられることがないように配慮するとされていますが、検討会で何人かの委員から「患者の申し出に一定の歯止めが必要」、「調査報告書は被害者に利益となるので負担は当然」などの意見がありました。
調査申請の有料化提案は、被害者が低所得者と申し出るためらいや、一家の大黒柱を失った遺族等の申請抑制につながり、被害の実態把握にマイナスとしかなりません。
二つ目は、事故調査の透明性・公平性の確保を図るために、被害者に事故発生時、情報開示の問題です。
医療過誤裁判の多くは、医療側が主張する事故の経過と被害者の体験した事実が大きく異なることによって、被害者が本当の原因を知りたいと年間800件もの裁判提訴となっている事です。
医療過誤裁判の過程でカルテ改ざんや、偽証証言が明らかとなって、医療側敗訴判決や賠償金を払って和解となるケースが半分以上あります。 しかし、裁判終了後、カルテ改ざんや証言の偽証によって、医療者側に刑事罰が科されたケースは皆無なのが現実です。
今回の制度は、まず院内調査から開始され、第三者機関で調査・検証を受ける制度となっています。調査の信頼を確保するには、調査の前に実施された医療行為事実の保全と、その内容を被害者に提供することが不可欠です。 「医療事故の際に真実説明」の方針を実践している社会保険病院グループでは、すでに数年前から事故発生時に被害者に診療録開示を積極的に行い、以後の紛争化防止に成果をあげています。検討会で医療界の重責にある委員の方から、「医療の信頼のために責任を持って自律性を発揮していく覚悟だ」との発言があり、真摯な強い意志を感じました。 事故調査の透明性・公平性が図られてこそ、調査結果が信頼され、ひいては再発防止の実効性につながります。
ガイドライン作成にどのように反映されるか注視していきたいと思います。
三つ目は、調査結果の信頼性確保をはかるため第三者機関の調査員の構成についてです。
検討会では、事故調査は医療関係者に限定すべきだとする発言が多々ありました。
事故の専門性の検証には、医療関係者が主体であることはもちろん理解できますが、私たち医療被害者が外部から医療事故調査を経験してみて強く考えさせられたのは、学会で上下関係、大学の同窓、医師会の仲間、地域連携等で、事故の鑑定結果が歪んだ内容になるケースを多く経験した事です。 また、医師からカルテの改ざんや、証言の偽証を強要された看護師もめずらしくありませんでした。 事故調査には、当事者と利益相反の関係を疑われることがないように医療界以外で事故調査の経験者や、被害者の疑問を的確に反映する被害者代理人弁護士の参加も必要ではないでしょうか。
現在、実施されている産科医療補償制度や、死因究明モデル事業では医師以外の方が調査に関わり、被害者からも信頼されている実績をぜひ活かしてほしいと思います。
医療過誤原告の会は、公的医療事故調査制度の設立を求めて、他の被害者団体と一緒に2008年から毎月駅頭宣伝・署名を実施してきました。たくさんの賛同署名をいただきました。来る6月30日は、50回目を迎えます。医療事故から学ぶ制度の確立を目指して、これからも、運動を継続していきます。
2013年5月30日
医療過誤原告の会
会長 宮脇正和
原告の会関東例会を下記の通り開催しました。
日時 6月2日(日)13:30-16:30
場所 全労連会館3F会議室、御茶ノ水駅徒歩5分
内容 原告の会の活動報告、
医療版事故調・情勢報告、
被害者の事故報告と闘いの経験交流
被害者が依頼する弁護士との対応・問題点について
でした。
25名の方が参加、医療事故調査制度で、
制度設計が注目される、院内事故調査委員会について、
経験者から、改ざんされたカルテを基にした報告書の信頼性について、
厳しい意見が出されました。
終了後、御茶ノ水駅付近の居酒屋で、交流しました。
次回の関東集会は、9月30日を予定しています。
医療版事故調の設立に向けて、
厚労省の検討会も5月29日で、まとめを予定されている情勢の下、
国民に信頼される制度づくりをめざして、
医療版事故調設立推進署名(第49回)を下記の日程で行いました。
17名の方に参加いただきました。ありがとうございました。
日 時 5月26日(日)16時~17時
場 所 JR御茶ノ水駅、御茶ノ水橋改札口付近
終了後 交流会を実施(参加18名)しました。
次回はいよいよ第50回、6月30日(日)16-17時
JR原宿駅、神宮橋付近を予定しています。
下記の通り、13名の方の参加で行いました。
日時 5月19日(日)13:00~16:30
場所 名古屋・吹上ホール第4会議室
内容 1、情勢・原告の会活動報告 宮脇会長
昨年12月の総会以降、医療事故相談件数47件、相談内容と課題、
医療事故調査制度設立に向けての取り組みと、現在の状況等を
報告しました。
2、講演 阪本則子氏
「市立四日市病院へ事故後に医療安全を求める活動について」
自分のご家族の医療事故と解決への努力、
市立病院が市民にも開かれた安全・安心の医療を願って、
運動を広げている活動を報告いただきました。
3、医療被害報告、相談と闘いの交流
愛知、福井、三重、大阪、岐阜、静岡等から参加があり、
集会だけでは語り尽くせず、終了後の懇親会まで熱心に交流しました。
原告の会事務局・宮脇記(090-6016-8423)
本日(5月14日)の国会院内集会の報告です。
参議院議員会館の1F集会室(100名定員)で開催しました。
永井裕之患医連代表が、昨夜深夜までかかって準備頂いた、
資料100部が足りなくなるほど、医療被害者、弁護士、マスコミ、
国会関係者等の方々が会場いっぱいに詰めかけてくれました。
ご参加いただいたみなさま、ありがとうございました。
冒頭、永井代表が「第三者医療事故調査制度の早期設立を求める院内集会」の主旨を挨拶、
大熊由紀子(国際医療福祉大学大学院教授)コーディネータの進行で、
自民党福岡議員、日本医師会高杉常任理事、共産党小池政策委員長、みんなの党川田議員、
厚労省大坪医療安全推進室長、日本医療安全調査機構木村事務局長、患医連豊田事務局長
が発言、民主党・社会民主党・みどりの風、生活の党からメッセージをいただきました。
いずれも医療事故調査制度の早期設立に積極的な内容の討論となりました。
特に、厚労省が事故調検討部会のこれまで12回の議論をもとに、
今秋の臨時国会に医療事故調査制度の設立を盛り込んだ、医療法改定の姿勢を、
本日の集会でも明確にしました。
従って、調査制度のありかたについて論議が深まり、
① 制度の目的を原因調査と再発防止にする、
② 第三者機関機関と院内調査が、公平・透明性を確保する重要性、
③ 財政的にしっかり調査できる予算の確保、
④ 医療事故調査は公益的なものであり、被害者に費用負担を求めない、
⑤ 早期に調査制度を発足させ、運営しながら内容の見直しを重ねていく
等の意見が出され、
国会議員、被害者、医療界、厚労省それぞれ全体として前進させていく事を確認して終了しました。
衆参ともに国会の委員会開会中で、たくさんの議員の参加がむつかしい状況でしたが、
議員秘書の方が、ずいぶん来ていただきました。
私達被害者として、今日の院内集会の成功を踏まえて、事故調推進署名をさらに進め、
後日、政府に署名を添えて、意見書を提出していきたいと思います。
引き続き、ご支援よろしくお願い致します。
医療過誤原告の会・事務局 宮脇
3/27のニュースウオッチ9で「医療訴訟で救急医療萎縮」報道があり、
その内容は、事実ではなく、医療事故被害者を傷つけるものだとして、
原告の会は、他の被害者団体とともに、
NHKニュースウオッチ9編集責任者に抗議し、適切な取材と対応を求めました。
私たち医療事故被害者からの申し入れを受け止め、4/18に、
第4回目の特集報道がおこなわれました。
番組を観た、原告の会々員・Tさん(福岡)の感想を紹介します。
☆ ☆ ☆ ☆ ☆
本日NHKニュースウォッチ9を見ました。
メール連絡がございましたので、関心を持ってみました。
医師が医療訴訟を恐れている実態、
本来のあるべき医療に向かおうと努力している病院などの取材、
また医療被害に遭われた方の心の内面などが取材されており
大きなメッセージだったと思いました。
病院の体質によって医療過誤を隠す病院、隠さない病院があると
思いますが、今日のようなメッセージが発信されることによって
次第に良い方向へと繋がっていくような希望を感じました。
医療過誤を特別なこととしてではなく、身近におこることとして
国民みんなで考えていく必要があるというメッセージだったように感じました。
あきらめずに発信していく意志が大事だと思わされました。
ありがとうございます。
☆ ☆ ☆ ☆ ☆
医療被害者=クレーマー等と誤解を与えるような記事や報道が根強くあり、
医療被害者の「事故原因究明と再発防止」の願いがなかなか生かされていません。
今回の4/18ニュースウオッチ9は、医療事故被害者にも丁寧に取材していました。
今後、高齢化等で国民の医療需要の急増が心配されていますが、
医療安全がないがしろにされないよう、しっかり発信していきたいと思います。
医療過誤原告の会事務局 宮脇
厚労省医療事故調査制度検討部会は、5月29日の会議で、
議論をまとめていく構えのようです。
公平性・透明性のある公的医療事故調査制度を実現へ向けて、
一層運動を強めていきましょう。
第48弾、医療事故調査制度設立を求めるチラシ配布・署名活動を、
下記の日時・場所で行いました。
日 時 4月20日(土)17:00~18:00
場 所 地下鉄丸ノ内線・都営大江戸線 本郷三丁目駅改札口付近
あいにくの雨模様でしたが14名参加して頑張りました。
特に、署名がたくさんご協力いただきました。
終了後、参加者が増えて15名、にぎやかに懇親会を行いました。
次回は、5月26日(日)16時~17時、JR御茶ノ水駅、御茶ノ水橋改札口付近です。
連絡先 宮脇(090-6016-8423)
4月4日午前11時、永井裕之さん(医療の良心を守る市民の会代表)、
永井国生さん(東京医大被害者ネットワーク代表世話人)と宮脇(医療過誤原告の会・会長)の3人でNHKに出向き、
首記の件でニュースウオッチ9編集責任者、チーフディレクター、取材ディレクターの3名と、
4月1日に渡した各団体の抗議・要請文(ファイル参照)に基づいて話し合ってきましたので報告します。
冒頭に、こちらから抗議・訂正要請について、丁寧に話しました。
NHK側は、番組編集責任者のN氏が主に話しました。
NHKの説明を要約すると、
ニュースウオッチ9は国民の命と安全、安心を
第一義な問題としてとりくんでいる。
今回の埼玉県の事件を取り上げたのも、
救急「たらい回し」で落としてしまった命の重みにこだわったからだ。
第1回目の報道と2回目は救急体制の不備を主眼に報道した。
第3回目は受け入れを断った病院や救急に従事している3名の医師から、
訴訟を理由に救急受け入れを断っている事があると話しがあり、
そういう取材を中心に報道した。(話の内容が事実であるか確認はとってない)
被害者の方が、「訴訟を理由に救急医療が委縮していると報道された」と感じて、
傷ついているのであれば、報道する側にとってはショックで、
こちらの真意は、「訴訟を理由に断っている現実があるのであれば、そのような状況が問題だ」、
と、認識だった。
ニュースウオッチ9の考えは、今回の件は救急体制の不備が原因だとの認識で、
今日、みなさんのお話をうかがって、全く同じ思いだ。
当初から、今回亡くなられた方に取材をしたいと調査してきたが、
特定に至らず、残された課題となっている。
原点に返って、救急たらい回しの被害を受けた方へ、今後取材していただきたいので、
協力をお願いしたい。
また今日、話をうかがった医療安全制度作りについても、取材を進めていきたいので、
協力いただきたい。
以上が、NHK側の釈明です。
NHK側は、先日の報道が、
医療被害者を傷つけ、多くの視聴者に誤った認識を伝えたことについて、
こちらの申入れを受け止めたが、その上で、明確な謝罪、訂正をするのではなく、
「救急たらい回しについて、命を救えなかったのは救急体制の不備が、報道の真意だ」、
との釈明は、あらためて画像を観て、とても納得できるものではありませんでした。
しかし、こちらの主張を1時間半にわたって、丁寧に聞きとり、
今後、被害者の取材を行って、正確で深い報道内容にしていくよう努力すると、
返事がありましたので、
今後、NHKがどのようにこの問題を具体化していくのか、しっかり見守っていくことを伝え、
当日の話し合いはそこまでとしました。
宮脇 記
27日夜9時、NHKニュースウオッチ9、大越キャスターの番組で、
医療被害者にとって、見過ごすことが出来ない内容の報道がありました。
今年1月、埼玉県北部で「呼吸が苦しい」と訴えた患者が、
救急受入れ先に36回断られ、亡くなられた事件がありました。
当時は、「病院の受け入れ拒否」と報道されたため、病院関係者から抗議があり、
続報第2弾として、「拒否」ではなく「受け入れ不能」だと、
抗議があったと事を紹介して訂正しました。
27日夜NHKニュースウオッチ9は第3弾だとして、受け入れを拒否した一つの病院を取材、
内容は、当直医が整形外科医と小児外科医の2名で、
内科の重症救急患者は診る自信がなく断ったとのことでした。
ところが、医師のインタビュー「結果が悪いと即、訴訟になるから」を放送し、
医療訴訟があるから救急医療が委縮していると、印象づける方向にすり替わりました。
受け入れを断った原因が、整形・小児の外科医の当直者しかいないために、断ったのであれば、
埼玉県北部の夜間が、急性期内科患者を診る救急医師体制が弱いところを課題とすべきなのに、
医療訴訟があるから救急受入れを断ったかのような報道は、
娘を亡くし医療訴訟を体験した者としてとても傷つきました。
現在、医療過誤裁判で苦労している多くの医療事故被害者にとっても、
とうてい見過ごすわけにはいかない報道内容です。
また、NHKニュースウオッチ9報道の視点では、埼玉県北部の救急医療体制の本質的な改善にはつながりません。
報道内容に強く抗議し、医療訴訟の厳しい実情を伝える電話をNHK(0570-066066)に行いました。
電話窓口は、こちらの話を録音して担当に伝えると話しました。
ところが、このニュース番組のエンディングで「医療訴訟が救急医療の委縮に」と、
またまた強調する報道が流れ、怒りがふつふつと沸いています。
医療過誤原告の会 事務局 宮脇