医療過誤原告の会・会長 宮脇正和
医療の安全と質の向上を目的とした「医療事故調査制度」が10月1日から施行となりました。全国の医療機関すべてが対象です。
これまで、遺族が医療事故と強く疑っても、病院が遺族の疑問を丁寧に聞かないまま事故を否定したり、簡単な説明のみで話し合いを打ち切ってしまい、事故の教訓が再発防止に活かされないまま、闇に葬られてしまうケースを多く経験してきました。
私達、医療事故で家族を亡くした被害者団体は、医療事故をしっかり調査して、再発防止に活かすことを切に願い、医療事故調査制度早期設立の運動を続けてきました。
今回の事故調査制度設計にあたって、厚労省の検討会などで、
1、 遺族等が医療事故について調査を相談する第三者の窓口を設けること。
2、 事故調査にあたって、遺族や当事者の間で事実確認と情報共有をはかること。
3、 事故調査は、透明性をはかるため、利益相反がない第三者を複数参加させること。
4、 事故報告書を遺族に丁寧に説明し、交付すること。
5、 再発防止策を義務付け、再発防止実施状況を点検できること。
6、 調査の質に病院間格差、地域格差がおきないよう均一化をはかること。
など、医療事故調査が真摯で公平に行われ、再発防止につながる制度するよう、繰り返し要望しました。しかし、要望は制度にほとんど盛り込まれないままスタートになり、今後、制度の改善課題満載です。
当面の対策として、遺族が医療事故と強く疑問を持つにもかかわらず、病院から丁寧な説明が無いまま、医療事故ではないと、調査を拒否された遺族等の相談窓口として、医療事故被害者等の団体、医療過誤原告の会、医療の良心を守る会、事務局で対応する事に致しました。
連絡先は、下記です。
1.医療過誤原告の会 事務局(主に被害者・遺族から)
住所:〒189‐0026 東京都東村山市多摩湖町1-22-2 宮脇方
携帯:090-6016-8423 e-mail; info@genkoku.net
2.医療の良心を守る市民の会 事務局(主に医療従事者等:被害者・遺族からも)
住所:〒279‐0012 浦安市入船3-59-101 永井方
FAX:047-380-9806 e-mail; kan-iren-info@yahoogroups.jp
携帯:090-1795-9452
医療過誤原告の会は、患医連などの団体と一緒に、今後も遺族が納得できる公平な医療事故調査制度への改善を求めて、運動を継続していきます。みなさん、引き続き宜しくお願い致します。以上