政府の「安心社会実現会議」にて「患者の権利法」が取り上げられました

現在、政府は「安心社会実現会議」を開催しています。同会議で患者の権利法がとりあげられ、報告書に次の文言が入りました。

4 医療と健康の安心

… また、国民の命と基本的人権(患者の自己決定権・最善の医療を受ける権利)を実現するため、2年を目途にそのことを明確に規定する基本法の制定を推進しなければならない。

安心と活力の日本へ (安心社会実現会議報告)

※参考:安全で質の高い医療を受ける権利の実現に関する宣言(日弁連)

医療版事故調をテーマに、国会議員シンポジウムが開催されました

国会議員シンポジウム

先日お知らせした国会議員シンポジウムが12日に開催されました。

各党とも、医療事故の原因を調査する第三者機関が必要であるという認識で一致しましたが、具体的な各論にかんしては様々な意見が出ました。

医療版事故調設立 国会議員シンポジウム ご案内

多くの皆様の参加を、お願いいたします。

国会議員シンポジウム 医療版事故調
~国会での十分な審議と早期設立を求めて~

【日時】 2009年5月12日(火) 18時~20時30分
(*開場 17時45分)
【場所】 星陵会館ホール 東京都千代田区永田町2-16-2
(東京メトロ永田町駅より徒歩3分 国会議事堂前,溜池山王駅下車徒歩5分)http://www.seiryokai.org/kaikan.html
【参加費】 無料

厚労省が昨年6月「医療安全調査委員会設置法案(仮称)大綱案」を公表し,民主党も「医療に係る情報の提供、相談支援及び紛争の適正な解決の促進並びに医療事故等の再発防止のための医療法等の一部を改正する法律(仮称)案骨子試案」及び「医療事故等による死亡等(高度障害等を含む)の原因究明制度(案)」を発表しました。しかし、その後、国会で医療版事故調査委員会(医療版事故調)の創設に向けた審議は行われていません。

医療事故再発防止、発生予防は早急に実現すべき国民的課題です。国会での審議、医療版事故調の早期設立が実現するよう、本シンポジウムでは、各党から国会議員の方々に参加いただき議論の緒を切っていただきます。

ご関心のある方はもちろん、本問題についてまだご存知ない方も、是非ご参加下さい。

<内 容>

1.来賓あいさつ   厚生労働副大臣 大村 秀章 氏
2. シンポジウム

(シンポジスト)

自由民主党参議院議員   古川 俊治 氏
公明党衆議院議員   福島 豊 氏
民主党参議院議員   足立 信也 氏
日本共産党参議院議員   小池 晃 氏
社会民主党衆議院議員   阿部 知子 氏
国民新党参議院議員   自見 庄三郎 氏

(コーディネーター)

読売新聞東京本社編集局次長   五阿弥 宏安 氏
国際医療福祉大学大学院教授   大熊 由紀子 氏

主催:
患者の視点で医療安全を考える連絡協議会 医療版事故調推進フォーラム

連絡先:
mail: kan-iren-info@yahoogroups.jp FAX: 047-380-9806

中央社会保険医療協議会(中医協)再任人事反対に関する要望書

患者の視点で医療安全を考える連絡協議会
医療過誤原告の会
医療事故市民オンブズマン・メディオ
医療情報の公開・開示を求める市民の会
医療の良心を守る市民の会
陣痛促進剤による被害を考える会

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中医協の前田雅英氏の国会同意人事案について、野党各党が再任を「不同意」としましたが、その理由が明確ではありません。新聞報道によれば、民主党は「刑法の専門家として医療関係者を委縮させる発言が目立つ(共同通信)「刑法の専門家だが、医療事故対応は刑法的アプローチではあわない面もある(読売新聞)」「医療問題全般を議論するのにバランス感覚点で適性を欠く。(毎日新聞)と話したそうですが、公式の場での国民に対する説明が全くありません。

今回の不同意は、実質的に「医療版事故調査機関」づくりへの攻撃を意図したものではないかと危惧するので、私たち医療事故被害者は見過しにはできません。

現在、医療事故被害者たちの長年の願いを受けて始まった医療版事故調の議論が、被害者たちの声と、誠実な医療関係者たちとの真摯な議論によって前進しつつあります。前田氏は、医療版事故調の設立に関する厚生労働省検討会の座長をされており、中医協の人事であるにもかかわらず、医療版事故調に関する発言が不同意の原因であるように報じられています。

前田氏の医療版事故調に関する発言が不同意理由なら、その具体的文言を厚労省検討会の議事録から指摘し、責任政党としてその判断理由をきちんと説明すべきです。わたしたちは、厚労省検討会における前田氏の発言は、医療者と患者・市民の双方に対してバランス感覚があり、また医療者を萎縮させるような発言をしたことはないと認識しています。医療と司法の関係が大きな課題となっている検討会の座長として公正・中立にまとめる姿勢があり、適格な判断をされています。

なお、インターネットのメールマガジンやブログなど医療被害者や正論を発言する良識ある医療関係者たちに対する偏見や誹謗中傷が大量に流される中、前田氏は、忍耐強く議論を整理して進めてくれています。

以上のことから、患医連は、反対をした各党に対して、以下の3点を強く要望します。

  1. 「前田氏は不適格な言動がある」と主張するのであれば、中医協委員として不適格であるとする具体的言動を指摘し、説明してください。もし、前田氏の医療版事故調に関する発言が不同意理由なら、その具体的文言を厚労省検討会の議事録から指摘し、その判断理由を説明してください。
  2. どのように党内で審議し、機関決定をされたかを説明してください。
  3. 上記2点に関しまして、公式見解を公開してください。そして、ご回答などについて、私たちとの懇談の場を設定してくださいますようお願いいたします。

以 上

(※PDF版プレスリリースはこちら