関東地区交流会レポート

会員 前田経一

埼玉会館

5月9日(日)の午後に、埼玉県の埼玉会館にて会員交流会(関東地区)が開催されました。

今までの会の活動報告、5月12日に行われる予定の「医療事故調早期設立を望む国会院内集会」のお知らせ、そして個々の会員の体験を元にした情報交換が行われました。

以下、会員の情報交換の中で出てきた話の一部です。

研修医の投薬ミスの後に家族が死亡。病院は投薬ミス自体は認めても、「ミスが有ろうが無かろうがどうせ病気で死んだのだから、ミスと死亡との因果関係はない。」と遺族を逆(サカ)ナデする態度。納得できず仕方なく裁判を提起。

裁判が始まると、ミスをした研修医とその指導医で仲たがいが始まり、病院も含めてお互いに責任をなすり付け合うという醜い状況に。

毎回、会員からは上記のように驚くような事実が報告されます。しかしこのような事実は、ほとんどが闇に葬り去れたままで表に出てくることはありません。このようなことを調査し必要な改善を促すような公的機関はどこにもありません。

(公的機関に関しては、近年、医師会と学会主導で提案されましたが、ネット医師が猛反発。政権交代後、民主党はネット医師に迎合し設立案はポシャりました。)

プロフェッショナルとしての責任を放棄しながら「納得できないならどうぞ裁判でも起こしてください。」と言い放って患者に責任転嫁する医師が存在しています。患者・遺族は追い込まれて裁判に訴えますが、ほぼ勝ち目はありません。裁判を提起したとたん、ほんらい医師の側にあるハズの説明責任が患者側の立証責任に反転します。そして、病院の密室の中で起こったことを患者が立証するのはまず不可能です。そのことをダークサイドに落ちた悪徳医師ほど知っていて、裁判を責任転嫁のために利用しています。

医療の質を確保し、患者と多くの善良な医師たちを、一部の悪徳医師(モンスター・ドクター)から守る制度的な担保が必要だと強く感じています。

関東地区交流会レポート” への7件のフィードバック

  1. 現代医学は生命の運動法則を無視、観念的に想像した世界を事実と混同した現状認識で治療方針が立てられるため過誤は本質的に孕んでいます。つまり、生命を知らずに生命を扱うため必ずといっていいぐらい結果が間違います。事故で骨折したとか、銃弾に倒れたとか、火傷したとか、血管が破裂、詰まるなどの応急処置には一定の役割を果たしてきましたが慢性的な病気にはお手上げです。病気は増えつづけています。

  2.  慢性的な病気にはお手上げ、病気は増え続けている?その通りだと私も思います。なんか病気が意図的につくられているというような感もあります。医療関係の方が見たら激怒するかもしれませんが?(笑)癌治療治療なんかその典型かも?いずれにいたしましても、病気は増え続け、患者とのトラブルも多発するでしよう?だとしても、やはり説明責任は、医療側にあると考えます。専門分野なのですから。記憶が定かでは無いが、かつて(約20年程前)、医療裁判において、名古屋地裁だったと思ったのですが、「専門分野での事案は、被告に立証責任あり」、として原告勝訴の判決があった。当時画期的な判決だと思いました。裁判長の名前が竹中、後の名前は忘れましたが。ですから、医療被害者(そう思っている方も)どんどん発言すればいいと思います。このサイトはそのようなものと考えていますから。「どこかで、説明しても分からない患者」などとするコメントもありましたけど、私は決してそうは思わない、誠意を持ち話をすれば、分かると思う。文面では、「説明しても」、というけれど、どの程度説明したのか?理解できませんから、ね。兎に角、前田様頑張ってください、応援しています。(拝)

  3. 「医療はバクチです」という一言を飲み込めない人には、何を説明しても無駄だという印象です。普通の患者さんはそのことをわかっています。

  4. 本気にする人がいるといけないので指摘しておきますが、
    >政権交代後、民主党はネット医師に迎合し設立案はポシャりました。
    「そういうことにする」ためにわざとこう書かれているのか、一応前田さんなりに本気でそう思われているのかは分かりませんが、さすがにこれは無理があるでしょう。おそらくネット上で案を批判している人はいる人はいたでしょうが、それと政策決定プロセスの実際とはまた別の話ですし、そもそも「ネット医師」の定義が不明なのですが、自分のブログを開いてそこに書く以外はせいぜい議員事務所にメールを送るぐらいしか発言の手段が無い人が「民主党を迎合させられる」わけが無いでしょう。

    無論前田さんには医療事故調の早期設立を主張する自由はありますし、一方で案の一部に疑問を呈する医療者の自由もありますし、もちろんそれを批判する自由もありますが、仮にもその気になれば政治家に直接意見を提言できるほどの団体の上層部にいるだろう人が適当なことを書いてはいけないでしょうね。そういう意味ではダークサイドとかモンスターとかいった所も「医療事故調のような制度を早く設立する必要があると思います」といった表現にしたほうがよいでしょう。

  5. >>政権交代後、民主党はネット医師に迎合し設立案はポシャりました。
    >「そういうことにする」ためにわざとこう書かれているのか、一応前田さんなりに本気でそう思われているのかは分かりませんが、さすがにこれは無理があるでしょう。

    あくまで個人的な見解です。そのため顕名の記事にしました。反対の見方をされている方も当然いらっしゃると思います。

    ご意見ありがとうございました。

  6. 民事裁判で勝つというのは、原告が証拠に基づいて自ら証明しなければなりません。
    これが当然のルールです

    そして過失責任の原則が当然です

    投薬ミスといったところで、大勢に全く関係のないところを論っても、死亡との因果関係が無い以上、賠償など当然認められません。

    因果関係がないのに賠償するのがプロフェッショナルの取るべき責任とは思えません

    いつもながら自分勝手なロジックが爆発して、常識人のロジックからすると破綻しているので、説得力が欠けます

    責任転嫁のために医療者が裁判を使うほど、暇でもなければ、酔狂でもありません。裁判費用は、原告だけでなく、被告も負うということの認識が足りないのではないですか?
    箸にも棒にも掛からない言い掛かり医療裁判でどれだけの無駄なコストと心労が発生しているか、考えてみてくださいな(期待してはないけれど)

  7. >医療の質を確保し、患者と多くの善良な医師たちを、一部の悪徳医師(モンスター・ドクター)から守る制度的な担保が必要だと強く感じています。

     こんな「制度的な担保」は、本来の事故調の趣旨とは全く関係ありません、って事がお判りでしょうか?
     あなたの気に入るように「悪徳医者」を公的に認定するための制度として「医療版事故調」が設立されるのは、ごめんこうむります。

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